“3児のママ”杏は「ブルドーザー育児状態」前もっての計算や計画は難しい

8/29 03:02 掲載
“3児のママ”杏は「ブルドーザー育児状態」前もっての計算や計画は難しい

女優の杏(37歳)が、8月28日に都内で行われた映画「私たちの声」の公開直前トークイベントに登壇。"子育てと仕事"について語った。

「私たちの声」は、世界を代表する女性監督と実力派女優が集結し、日本からは杏と呉美保監督が参加した7つのショートストーリーからなる映画。この日のイベントでは、7本の短編の中から、杏主演、呉監督作の「私の一週間」を鑑賞したばかりの観客の前に2人が登壇した。

2児の子育てと仕事を両立させるシングルマザーの主人公・ユキを演じた杏は「物語の中の感情はユキのものですが、家事をやったり子供と触れ合ったりする動作は私の日常の中からの経験が活かされている」と、三児の母としての日々が、役を演じる上で役立ったと明かす。

また、仕事とプライベートの両立について聞かれた杏は「両方同時は無理」と苦笑いしつつ、「どう切り替えていくのかが大切。子供がいたら子供モードだし、子供が寝たら優先順位をつけて自分のことを片付けていく。前もっての計算や計画は難しい。ブルドーザー育児状態。ガーッとやれるものを考えられるだけ時間の限りやっていく」と自らの育児スタイルを明かした。

観客とのQ&Aでは、「フランスで子育てをしていて楽しいと思う瞬間」について聞かれた杏。「知らなかったことを知れて触れ合えるのが楽しい。戸惑うこともあるけれど、フランスに来なかったら知ることが出来ないことだと思うといい刺激。パリでは徒歩や公共機関での移動が多いけれど、それはとてもいいきっかけ。歩けばいろいろなものに出会えるのでパリでは歩いています」とフランスでの生活について伝えた。

「出産後に仕事復帰をするタイミング」についての質問には、杏は「出産後2年くらいは休んでいたので、復帰後の撮影のペースなどの段取りをつけるのが大変でした」と当時を回想。復帰後は育児にまつわるマニュアルをエクセルで独自作成したそうで「いつ誰が手伝いに来てくれたとしても一から説明をしなくても、掃除機の使い方や洗剤の位置などがわかるように作りました。そのマニュアルは今では捨てられない大事な思い出です。そういうのを作るのが好きで、タスクを可視化するのも楽しかった」と、母としての工夫を紹介し、その知られざる姿には観客から驚きの声が上がった。

最後に、本作について杏は「エンタメとして映画を観ながら、世界で起きているジェンダーギャップを見てほしいです。新しい価値観を見るのには、エンタメの力は大きい。映画でもドラマでも本でも、自分とは違う価値観に触れる機会があればわかりやすいと思う。5年後、10年後に本作に描かれているテーマについて『こんな問題あったよね』と笑って振り返ることが出来る明日を歩んでいきたい。女性に向けたメッセージではあるけれど、性別問わずにたくさんの方々に観ていただきたいです」と作り手としての想いを明かし、大ヒットを祈願した。

映画「私たちの声」は9月1日、新宿ピカデリーほか全国 ロードショー。

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